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ぬか漬け作りをしていると、定期的にぬか床に“米ぬか”を足してあげないといけません。
「毎日、かき混ぜるだけでなく、足しぬかもしないといけないの?」と、ちょっと面倒に感じるかもしれません。
でも、足しぬかは、そのタイミングが来たときだけすれば良いので、たまにするだけOK。
ただし、そのタイミングはしっかりと覚えておきましょう。
ということで今回は、
・足しぬかのタイミング
・足しぬかのやり方
についてお話しします。
ちなみに、自家製ぬか床と市販の熟成ぬか床ではやり方が違います。
足しぬのやり方。いつするの?
足しぬかをするタイミングは2パターンあります。
・ぬか床の“ぬか”が減ってきた時
・ぬか床が水っぽくなった時
これは「自家製ぬか床」も「市販の熟成ぬか床」も同じです。
この2パターンを詳しく説明します。
ぬか床の“ぬか”が減ってきた時
ぬか漬けをぬか床から取り出す時、ぬか漬けに“ぬか”がついてきます。
その“ぬか”をぬか床に戻すと思いますが、取り切れない“ぬか”は水で洗い流しますよね。
あと、ぬか床をかき混ぜるとき、容器から“ぬか”がポロポロと外にこぼれます。
ぬか漬けを作るたびに、そうやって少しずつぬか床が減るのです。
すると、ぬか漬けにする野菜に対して“ぬか”の量の割合が合わなくなります。
ということで、ぬか床が減ってきたら足しぬかをしましょう。
ぬか床が水っぽくなった時
気温が高い場所でぬか床を保管していると乳酸菌の発酵が活発になり、それにともない、ぬか床の中に水分が増えやすくなります。
この時期に水分が多い野菜(キュウリ、キャベツ、小松菜など)をぬか漬けにすると、さらに水分が溜まるのです。
水分が増えると、ぬか床の表面に水溜りができます。
これを放置しておくと、ぬか床全体が水っぽくなります。
これが、いわゆる「ぬか床がゆるくなった」という状態です。
このぬか床をそのまま放置しておくと・・・
①乳酸菌の濃度が薄くなり、ぬか漬けが美味しくなくなる
②水っぽい&塩分濃度が低くなることで、雑菌が繁殖しやすくなり、最悪のケースだとぬか床が腐る
②が起こることは滅多にないので、どちらかといえば①の方が問題です。
ということで、ぬか床の表面に水が溜まってきたら足しぬかをしましょう。
「足しぬか」と「水抜き」なら足しぬかを優先
ぬか床に水が浮いてきたときの処置は、「足しぬかをする」以外に「水抜きをする」というやり方もあります
どっちからするべきかというと、足しぬかを優先してください。
なぜなら、水抜きをすると、その水分の中に含まれている旨味成分も一緒に捨てることになるから。
旨味成分とは、今まで漬けた野菜から出てきた成分も入っています。
大げさに言えば、それまでコツコツと野菜を漬けて積み重ねた財産のようなもの。
これがぬか漬けの味を決めて、ぬか漬けを美味しくしてくれます。
ただの水ではありません。
だから、それをあっさり捨てたくないんですよね。
ただし、
・足しぬかの頻度が増えて乳酸菌&塩分濃度が低くなりそう
・容器の中の“ぬか”の量が多くなりすぎる
こういう時は、水抜きに切り替えてください。
足しぬかのやり方
では、足しぬかのやり方を説明していきます。
足しぬかは
・米ぬか
・必要に応じて塩
を加えるだけです。
ぬか床に加える“米ぬか”の量は
足しぬかをする時、“米ぬか”を入れすぎてはいけません。
“米ぬか”の量が多すぎると、ぬか床の中の乳酸菌の濃度が低くなり、野菜が充分に発酵しなくなります。
お米の計量カップの一杯分くらいを目安にしてください。
そして、ぬか床の塩分の状態に応じて塩を加えます。
もし、米ぬかを入れ過ぎたときは、ぬか床を数日かけて発酵させます。
普段、冷蔵庫で保管しているなら、必ず常温の場所に出しましょう。
毎日、かき混ぜながら発酵を進めます。
野菜はあえて入れなくてもいいし、発酵を促すため、捨て漬け感覚で野菜を入れても良いでしょう。
その野菜はもちろん食べてもOKです。
市販の熟成ぬか床の足しぬかは同じぬかを使うこと
上記は、「自分で米ぬかを買ってゼロから捨て漬けをして作った自家製ぬか床」の足しぬかのやり方です。
市販の熟成ぬか床も足しぬかは必要です。
ただし、足しぬかのやり方が少し違います。
市販の熟成ぬか床で足しぬかをする時は、そのぬか床と同じぬか(同じブランドのぬか)で足しぬかをしましょう。
なぜなら、市販のぬか床は、それぞれ原材料が違います。
だから、「ぬか床の味」や「それで漬けたぬか漬けの味」が異なり、それがそのブランドの個性になるのです。
普通の米ぬかを混ぜてしまうと、元々の原材料の割合が減って、ぬか漬けの味も少しずつ変わります。
普通の米ぬかを足してオリジナルの味にしていくのは全然ありです。
でも、そのブランドのぬか漬けの味を好んでいるなら、その会社が用意している“ぬか”で足しぬかをするようにしましょう。
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