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粕漬けとぬか漬けの違い、知ってますか?
ぬか漬けはなんとなくイメージできると思いますが、粕漬けはどんなものかよく分からないと思います。
「自宅で漬け物を作りたいな」と思ったとき、この2つの違いが気になるはず。
ということで、今回は粕漬けとぬか漬けの違いを説明します。
粕漬けとぬか漬けの違い
粕床とぬか床の材料が違う
粕漬けは、「酒粕」で作った「粕床」に野菜、魚、肉を漬けて作ったもの。
ぬか漬けは、「米ぬか」で作った「ぬか床」に野菜、魚、肉などを漬けて作ったもの。
もう少し詳しく説明しましょう。
粕床は酒粕で作る
日本酒を作る時にできるのが酒粕です。甘酒を作るときの材料ですね。
米を発酵させて、それを搾って出てきた液体が日本酒で、その搾りカスが酒粕。
酒粕からアルコールの匂いがするのは、日本酒を作る過程でできるから。
この酒粕に、味噌、みりん、砂糖、塩などを混ぜたものが「粕床」
この粕床に、漬けて作ったものが「粕漬け」です。
ぬか床は“米ぬか”で作る
米ぬかとは玄米を精米して白米にする時に余るものです。
玄米の表面の茶色いところです。
これに塩と水を加えて混ぜたものが「ぬか床」
このぬか床で漬けたものが「ぬか漬け」です。
相性の良い素材が違う
どちらも野菜、肉、魚を漬けることができますが、相性の良い素材が違います。
粕漬けは、魚との相性が一番良いです。
よく粕漬けにする魚は、たら、さらら、ぶり、鮭など。
ぬか漬けは、野菜との相性が一番良いです。
ほとんどの野菜は、ぬか漬けになるのですが、その中でも代表的な野菜は
・きゅうり
・なす
・だいこん
・にんじん
・かぶ
など
これらはスーパーでもよく見かけるはずです。
これは私の好みが入ってしまうかもしれませんが
魚は粕漬け
野菜はぬか漬け
肉はどっちでもオッケー
という感じです。
味が違う
魚を粕床に漬けて、それを焼き魚にすると甘くてコクのある味に。
高級料亭で出てきそうな高級感のある味です。
ぬか漬けにした野菜は、酸味、塩気、旨味が複雑に絡みあった絶妙な味がします。
その味は、ぬか床の状態によって変わるのですが、一言でいうと漬け物の味ですね。
美味しいぬか漬けは炊き立てのご飯と相性が良く、これと味噌汁があれば食事として成立するくらいです。
お手入れの有無が違う
ぬか漬けのぬか床は、きちんとお手入れをすればずっと使い続けることができます。
そのお手入れとは
・毎日かき混ぜる
・“ぬか”が減れば米ぬかを足す
・水が溜まれば水を取り除く
など
上手くお手入れできれば、そのぬか床を何年も使い続けることができます。
粕床は違います。
その時、必要な量だけ作ります。
例えば、魚を粕漬けにする時は、その時に必要なだけ粕床を作り、漬け終わったらその粕床は捨てます。
何回か使い回すこともできなくはないですが、私は一回しか使いません。
少し多めに粕床を作り、それを専用容器に保管して何回かに分けて使い切る、というやり方もあります。